環境放射線モニタリング(environmental radiation monitoring)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/20 06:31 UTC 版)
「環境放射線」の記事における「環境放射線モニタリング(environmental radiation monitoring)」の解説
モニタリングとは、放射線管理上の基本的な行為であり、放射線防護の目標が達成されているかどうかを判断するために行なわれる放射線・放射能の測定及び測定結果の解釈・評価を言う。特に原子力関連施設内の作業環境あるいは施設外の一般環境における環境放射線のモニタリングを環境モニタリング(environmental monitoring)と呼ぶ。 日本における環境放射線・放射能調査は、生活環境が人工と天然の放射線でどれだけ汚染されているかを把握し、人体に対してそれらがどんな影響をあたえるかを究明しようとすることを目標として、昭和32年(1957年)からそれまで各機関がバラバラに実施していた環境放射線・放射能の調査の体制が改められ、組織的に実施されている。 また、特に原子力施設から放出される人工放射線(放射性物質)から公衆の健康や環境を守るために、原子力施設内外では環境中の放射線・放射能レベルの監視が行われている。環境放射線の測定は、主にガンマ線を測定することが目的とされ、ガイガー=ミュラー計数管やシンチレーション検出器、または電離箱検出器などが用いられている。 放射能の測定は水資源となる河川水や地下水、土壌や海底土、海水、農産物、指標生物など広範囲にわたり、これらのサンプルからゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトルの分析により核種の同定・放射能の測定が行われる。 トリチウムなどのガンマ線を放出しないで低レベルベータ線を放出する核種の分析には、液体シンチレーション検出器などを用いてベータ線スペクトルの分析が行われる。
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