琴の爪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 04:50 UTC 版)
赤穂浪士達が切腹する当日、四十七士の一人礒貝十郎左衛門が討ち入り直前に付き合い始めた許嫁の「おみの」が人目を忍んでやってくる。「礒貝は仇討ちの作戦に利用するために、自分と付き合っただけなのではないか」そんな疑念を抱いていたおみのは、最後に真実を知りたかったのだ。 礒貝は本心ではおみのに恋心を抱いていたのだが、おみのを前にして「そんな女は知らぬ」と嘘をついて取り合わない。 だがその場に居合わせた大石内蔵助は、礒貝がおみのの琴の爪を肌身はなさず持っていた事を告げる。 おみのは礒貝の本心を悟って喜び、礒貝の後を追って自害する決意を固める。 そして礒貝と大石は切腹の場へと赴くのだった。 この話は真山青果の新歌舞伎『元禄忠臣蔵』の一編『大石最後の一日』に登場する逸話で昭和9年(1934年)2月に歌舞伎座で初演された。 本作はその後二度にわたり映画化されている(1942年の『元禄忠臣蔵後編』と1957年の『「元祿忠臣蔵・大石最後の一日」より 琴の爪』)。
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