特殊な採用事例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 03:25 UTC 版)
「ビスカスカップリング」の記事における「特殊な採用事例」の解説
1987年(昭和62年)に富士重工業(現・SUBARU)から発売された3代目スバル・レックスにツインビスコ4WDという複数の機能を有したものが存在した。これはトランスファーやプロペラシャフト上には前後輪の回転差を吸収する機構が一切なく、リアのデファレンシャルギア部にビスカスカップリングを「2個並列」にして一体化したものを採用し、タイトコーナーブレーキング現象の回避に加え、前後輪の駆動力配分と左右後輪のLSD機能を兼ねていた。 同年、3代目パルサー(N13型)にフロントデフ、センターデフ、リアデフの3箇所にそれぞれ独立したビスカスカップリングを配置したトリプルビスカス・フルオート・フルタイム4WDを限定車で発売(1988年のマイナーチェンジでカタログモデルとなる)し、後のアテーサへの技術的嚆矢となる。時を経て、1991年(平成3年)発売の9代目ブルーバード(U13型)にはトリプルビスカスのアテーサシステムが搭載され、この技術の系列としては頂点を迎えた。日産ではベベルギヤ式のセンターデフを採用することはなく、これ以降は同社の高性能フルタイム4WD車の主力がATTESA E-TSへ移行したこともあり、現在ではこうした機構は採用されていない。
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