特急車両1910形の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 02:10 UTC 版)
「小田急ロマンスカー」の記事における「特急車両1910形の登場」の解説
1949年には、小田急が分離独立してから初めて新型電車を製造することになった。当時の新車製造は割当制であり、小田急には15両が割り当てられた。割り当てのうち10両が1900形として発注されることになったが、営業部門からクロスシートを装備した特急車両を要望する意見が強かったため、このうち4両を特急車両の1910形として製造することになった。ただし、朝のラッシュ時には通勤輸送にも使用することになったので、扉付近をロングシートとした2扉セミクロスシートの車両となった。また、編成は3両固定編成とし、中間車には日本国有鉄道(国鉄)の戦災焼失車の台枠を流用した改造車両を連結することとなった。また、前年に近畿日本鉄道が特急の運行を再開した際に、2200系がレモンイエローと青の2色塗りとしていたものにあやかり、この特急車両の外部塗色は濃黄色と紺色の2色塗りとすることになった。 1910形は同年7月に入線し、同年8月から2両編成で営業運行を開始(ただしこの時点では、まだロングシートの新車1900形を2連で使用した時もあった)、同年9月から本来の3両固定編成となって運行を開始した。1910形を使用した特急では、「走る喫茶室」と称した、車内に喫茶カウンターを設け、車内で飲み物を販売するサービスが開始された。所要時間は90分であった。 また、同年10月のダイヤ改正から、特急は1往復が毎日運転されることになった。小田急が公式に「ロマンスカー」という愛称を用いたのはこの時からで、ポスターで「ニュールックロマンスカー毎日運転」と宣伝された。
※この「特急車両1910形の登場」の解説は、「小田急ロマンスカー」の解説の一部です。
「特急車両1910形の登場」を含む「小田急ロマンスカー」の記事については、「小田急ロマンスカー」の概要を参照ください。
- 特急車両1910形の登場のページへのリンク