特定の領域でのトレードオフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 14:49 UTC 版)
「トレードオフ」の記事における「特定の領域でのトレードオフ」の解説
トレードオフは工学の分野で重要となる。例として電気工学では増幅回路にネガティブ・フィードバックを用いることで、利得との交換に周波数特性の向上や利得の安定性、雑音への耐性、非線形歪みの低減などの利点を得ることができる。 計算機科学ではトレードオフの利用が重要となる。例えば、キャッシュを利用することでキャッシュの格納領域を犠牲にしてCPUの処理時間を減らすことが可能になる(時間と空間のトレードオフ)。状況によってはコンパイラが高い時間性能のためのコードのインライン展開と空間性能のための実行時の関数呼び出しの両方を利用できる場合があり、プログラマは時間と空間のどちらの性能を重視するかを決定できる。また、実行速度が重要でないのなら、開発速度を速くすることができる。時間や空間性能を最適化すると、開発サイクルが長く複雑になっていく。 戦略性のあるボードゲームにはほとんど常にトレードオフが現れる。麻雀における和了確率と放銃回避確率、囲碁における地と厚み、将棋やチェスにおけるマテリアルアドバンテージとポジショナルアドバンテージ、モノポリーにおけるカラーグループの独占と被独占回避、などが例である。
※この「特定の領域でのトレードオフ」の解説は、「トレードオフ」の解説の一部です。
「特定の領域でのトレードオフ」を含む「トレードオフ」の記事については、「トレードオフ」の概要を参照ください。
- 特定の領域でのトレードオフのページへのリンク