特別管制区
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 14:12 UTC 版)
特別管制区(PCA:positive controlled airspace)は、管制機関から許可された場合を除きVFR(有視界飛行方式)による飛行が禁止された空域である。特別管制空域A - Cに分類され、 それぞれ国際標準のクラスA - Cに相当する。航空交通の集中する特定の飛行場周辺が特別管制区(positive control area)として公示されている(15ヵ所)。15ヵ所の特別管制区のうち、那覇特別管制区は国際標準クラスB、その他は国際標準クラスCに分類されている。(国内にはクラスA特別管制区は存在しない)原則、当該空域を飛行するVFR機は、アプローチ(進入管制;APP)をプライマリー、タワー(飛行場管制;TWR)をセカンダリーとして、「コールサイン・現在地・高度・飛行意図」を通報し、管制官の指示を受けることとなっている。原則、プライマリーは進入管制区を管轄する管制施設、セカンダリーは近隣の飛行場管制が行う。 以下の情報は2016年4月1日現在の国土交通省航空局のページおよび、2017年10月12日現在のAIP JAPAN、2020年3月19日官報掲載、国土交通省告示令和2年第389号・第390号による。備考が空白の特別管制区は、プライマリーとセカンダリーで管制施設が同じことを示す。 日本の特別管制区特別管制区対象の空港管制施設備考特別管制区対象の空港管制施設備考千歳特別管制区新千歳空港千歳基地 千歳基地 関西特別管制区関西国際空港 三沢特別管制区三沢飛行場 大阪特別管制区大阪国際空港 関西国際空港大阪国際空港 Pri.関西APPSec.大阪TWR 仙台特別管制区仙台空港 神戸特別管制区神戸空港 関西国際空港大阪国際空港 Pri.関西APPSec.神戸TWR 成田特別管制区成田国際空港 東京国際空港成田国際空港 Pri.東京APPSec.成田TWR 高松特別管制区高松空港 関西国際空港高松空港 Pri.関西APPSec.高松TWR 東京第一特別管制区東京国際空港 旧東京特別管制区。24時間。 福岡特別管制区福岡空港 東京第二特別管制区15時~19時のみ。 宮崎特別管制区宮崎空港 鹿児島空港宮崎空港 Pri.鹿児島APPSec.宮崎TWR 名古屋特別管制区名古屋飛行場 中部国際空港名古屋飛行場 Pri.セントレアAPPSec.名古屋TWR 鹿児島特別管制区鹿児島空港 中部特別管制区中部国際空港 那覇特別管制区那覇空港 クラスBPri.那覇RDR Sec.設定なし Pri.はプライマリー、Sec.はセカンダリーを示す。 那覇を除き、クラスCが設定されている。 文献によっては「東海特別管制区」(静浜基地)が表記されている場合があるが、2011年7月28日付AIPをもって削除された。 東京特別管制区に新設の特別管制区を設置する、国土交通省告示(令和二年第839号・第390号)により、従来の東京特別管制区を「東京第一~」とし、新設を「東京第二~」と称した。
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