物理的説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 01:26 UTC 版)
地震において地面は水平2方向と垂直方向に振動する。表面最大加速度はこれらの加速度である。他方表面最大速度は最大の速度、最大変位(peak displacement)は地震の前後でのずれた距離である。これらの値は地震により異なり、また一つの地震でも、場所により異なる。違いの要因には断層の長さやマグニチュード、震源の深さ、震源からの距離、地震の続いた時間の流さ、揺れの周期、地質が含まれる。震源の浅い地震では、中深度よりも強い揺れ(加速度)を生じる。これは地表に近いところでエネルギーが解放されるためである。 表面最大加速度はg(重力加速度、ジー)やm/s2、ガルを単位として表される。1ガルは0.01m/s2に、1gは981ガルに等しい。 地質は最大加速度に強く影響し、数kmの範囲内でも極端に変わり得る。特に中程度から強い地震ではそうである。表面最大加速度を左右する条件は複雑であり、同程度のマグニチュードの地震でも全く異なる結果になり得る。中程度のマグニチュードの地震がより大きなマグニチュードの地震よりも大きな表面最大加速度をもたらす事も多い。 表面加速度は3方向で計測される。垂直と、直交する水平2方向(しばしば南北と東西にとられる)である。これらの各方向ごとの最大加速度が記録され、各々の最大値がしばしば報告される。あるいは結合値を報告することもできる。水平表面最大加速度は、2成分のうちで大きい方を選ぶ、平均を取る、またはベクトル和、のいずれかで得られる。垂直成分を考慮することで、3成分の値を得る事もできる。 地震工学では、有効最大加速度(英語: effective peak acceleration, EPA)もよく使われる。
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