きな臭い
「きな臭い」とは、紙や布などが焦げる臭いがする・戦争や事件などが起こりそうである・なんとなく怪しいという三つのことを意味する表現である。
「きな臭い」とは・「きな臭い」の意味
「きな臭い」には三つの意味がある。一つ目は「紙や布、綿などが焦げる臭いがする」という意味であり、二つ目は「何か物々しい出来事、戦争や動乱が起こりそうな気配である」という意味である。三つ目は「なんとなく怪しい」という意味である。もともと、「きな臭い」は紙や布など燃えることが想定されていないものが燃えた時の鼻をつくような臭いに対して使われていた。紙や布が焦げる臭いと火薬や硝煙の臭いが似ていることから、「きな臭い」は火薬や硝煙の臭いがするときにも用いられるようになった。そして、「きな臭い」は、戦争や事件が起こりそうであるという意味をもつようになった。また、「きな臭い」という言葉は、なんとなく怪しく胡散臭い人や物事についても用いられるようになった。
「きな臭い」はネットでもよく使われる言葉である。焦げることが予想される食べものの焦げた臭いに対しては、「きな臭い」ではなく「焦げ臭い」が用いられる。
「きな臭い」は方言ではない。「きな臭い」を漢字で書くと、「焦げ臭い」となる。「焦げ臭い」は「こげくさい」と一般的に読まれるが、「きなくさい」とも読むことができる。
きな臭いの類義語として「胡散臭い」がある。「胡散臭い」とは、「どことなく疑わしい。何となく怪しい。」という意味の言葉である。「きな臭い」と「胡散臭い」は混同して使われがちであるが、意味合いが少し異なる。「きな臭い」は「焦げた臭いがする」「戦争や事件が起こりそうである」といった意味の言葉であることから、事件が起こりそうな危険な怪しさに対して用いられる。一方、「胡散臭い」はどことなくインチキ臭い怪しさに対して使われる言葉である。「きな臭い」の方が「胡散臭い」よりも緊迫した危険性を感じる場合に用いられる。
「きな臭い」は、ビジネスでも用いられる言葉である。きな臭い会社とは、不正な取引など法律に抵触するようなことを行っていそうな会社という意味である。
「きな臭い」の語源・由来
「きな臭い」の語源ははっきりとは分かっていない。しかし、「きな臭い」という言葉はもともと紙や布、綿などが燃えて焦げたときに使われていたことから、「衣(布)臭い(きぬくさい)」が「きな臭い」の語源であるとする説が最も有力である。他に、「木の臭い(きのくさい)」や、ストリキニーネという毒薬の原材料「キナ」が「きな臭い」の語源であるという説もある。「きな臭い」の熟語・言い回し
きな臭い話とは
きな臭い話とは、「疑わしく信用できない話」「不審な話」など、内容に怪しさを感じる話を意味する。
きな臭い人とは
きな臭い人とは、人柄や言動、行動などから不正なことが疑われて信じることができない人、油断できない人を表した言葉である。
「きな臭い」の使い方・例文
「きな臭い」は形容詞として用いられることが多い。・「きな臭いと思ったら服が焦げていた。」
・「焼け焦げるきな臭い空気が部屋に流れてきた。」
・「隣の部屋がどうもきな臭い。」
・「中東の国境がなんだかきな臭い。」
・「フランス革命により、フランスとイギリスとアメリカの関係はきな臭くなっていった。」
・「よく分からない怪しい宗教に勧誘された。きな臭い。」
・「あそこの店はきな臭いので有名である。」
・「裏ではきな臭い噂が流れている。」
・「少しでもきな臭い会社であると感じたのであれば、取引を中止した方がよいだろう。」
・「彼の話はいつもきな臭い。」
・「あいつらはどうもきな臭い。付き合わない方がよいかもしれない。」
・「身分が証明できないようなきな臭い人を信用することはできない。」
焦げ臭い
「焦げ臭い」の例文・使い方・用例・文例
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