漸層法
漸層法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 14:23 UTC 版)
詳細は「漸層法」を参照 同じ事柄に対して、徐々に表現を強めていく手法。また、スケールを徐々に縮めていく表現を反漸層法と呼ぶことがある。 漸層法の用例 非常に強い揺れだった。部屋はすっかり散らかってしまった。扉が開かないので、窓をこじ開けて外に出てみたら思わず息を呑んだ。周りの家という家が軒並み、押しつぶされているのだ。心を落ち着かせ、よく見ると、遠方に濛々と煙が立ち込めているではないか。この一連の文章は、あくまで、自身が体験した大地震についての語りである。初めは自分の家のことだけと思っていたところが、だんだんと被害の実態と規模の大きさを目の当たりにしていく様を相手に訴える仕組みになっている。 反漸層法の用例 世界のトップアスリートが集うオリンピック。その選手になるため鎬を削る全国の猛者たち。そして、ここに無謀にも大舞台を夢見るちっぽけな男がいた。徐々に世界、日本、そして一地方と次第にスケールが縮んでいるのが分かる。この文章では別に男にケチを付けるつもりはなく、逆にサクセスストーリーとして読者の期待感を煽る表現となっている。これに落ちを付けた場合は漸降法(後述)と区別されることがある。しかしながら、反漸層法と漸降法の原義は同じ、Anticlimax《英》である。
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