漱石の遺族の反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 08:37 UTC 版)
漱石の遺族のうち、夏目房之介(漱石の孫)、松岡陽子マックレイン(漱石の孫)、半藤末利子(漱石の孫)、半藤一利(末利子の夫)、漱石の四女の長女(漱石の孫)、夏目純一の長女(漱石の孫)、房之介の長男(漱石の曾孫)、夏目伸六の二女の長女(漱石の曾孫)、漱石の兄の孫(漱石の大甥)らは財団の設立に反対した。 彼らによると、財団の設立趣意書には著作権を初めとする権利関係の管理がうたわれているが、夏目漱石の著作権は終戦直後に消滅しているので、何を管理するのか不明であるという。たとえば、財団側は主要事業の一つとして「漱石に関する人格権、肖像権、商標権、意匠権その他無体財産権の管理」を挙げていたが、房之介は人格権が相続不可である点を指摘し、財団の設立目的に疑問を呈した。さらに、房之介は、漱石に纏わる権利が相続可能だったと仮定しても、一部の者のみが占有することはできないと指摘した。異議を表明した理由については、「権利と社会共有の利益のバランスをどう考えるのかということを問いかけるためにも、自分の社会的責務を果たさなければならないと考えました」と取材に答えた。この事件は、中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』のインターネット版『人民網』にも「日本著名作家夏目漱石后代围绕利用祖先产生纠纷」として報道された。
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