淡路島進出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 16:47 UTC 版)
鳴門海峡を挟んで徳島県と対峙する兵庫県の淡路島では、敦賀電灯(本社福井県)が津名郡洲本町(現・洲本市)に支店を開設して1911年10月より電灯供給を開始したことで、電気事業の歴史が始まった。2年後の1913年、島南東部の津名郡由良町(現・洲本市)にて由良電灯、南西部の三原郡福良町(現・南あわじ市)にて福良電灯、北西部の津名郡郡家村(現・淡路市)にて淡路電灯がそれぞれ開業し、1915年には北東部の津名郡志筑町にて淡路電気も開業した。なお1922年2月に、敦賀電灯洲本支店の事業は由良電灯へ譲渡されている。 1921年11月24日、徳島水力電気は上記5社のうち福良電灯を合併し、淡路島進出を果たした。次いで翌1922年4月12日由良電灯・淡路電気の合併が成立した。合併に伴う増資は福良電灯50万円、由良電灯45万円、淡路電気30万円であり、祖谷川水力電気の合併も加えて資本金は1125万円に膨張した。一連の事業統合によって、淡路島では淡路電灯区域である津名郡の一部を除いて徳島水力電気の供給区域となった。 徳島水力電気進出以前の淡路島では各社が小規模火力発電を行うという配電体制であったが、徳島水力電気では3社合併後の1923年5月、洲本町に出力1000キロワットの洲本発電所を建設した。同時に従来の小発電所には変電所が設けられ、洲本発電所から各所へと送電するという体制へと変わった。なお四国と淡路島の送電連絡は、海底ケーブル敷設が困難で、架空線も由良要塞の反対で架設不可能なために実現することはなかった。
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