海底地震計による観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 03:47 UTC 版)
1952年地震の余震域の最近の地震を観測するため、2002年7月20日から2002年9月20日および2003年8月7日から2003年9月21日まで自己浮上式の海底地震計による観測が行われていた。また、本震発生の4日後の2003年10月1日から2003年11月20日にも大学、気象庁、海洋研究開発機構らの共同調査班による観測が行われた。震源域に直接設置された海底地震計により、震源から離れた陸上観測点のデータを利用した気象庁一元化データには現れていない微小地震も多く観測された。しかし、柔らかな海底の堆積層上に置かれた地震計であるためマグニチュードの決定精度には欠ける。一方、直前に微小な群発地震が発生するなど約1カ月前から前兆的な微小破壊を暗示させるデータが得られた。また、本震の直前のグーテンベルグ・リヒターの式、 log 10 n = a − b M {\displaystyle \log _{10}n=a-bM} の係数b値の最尤推定値は0.82であり、一般の地震に比較して小さい値であった(なお、一般の地震の場合のb値は0.6から1.1の範囲にあり、多くの場合1.0に近い)。つまり、震源域全体の地震活動は比較的静穏であった。
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