海外での七味唐辛子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 16:20 UTC 版)
欧米などでも、日本食ブームによって、うどんや焼き鳥に伴う定番の調味料として認知が広まっている。日本の大手メーカー製品の入手も比較的容易であるが、国内の物とは内容物が異なる。これは、国内向け製品には麻の実が使われていることによる。オランダやカナダなど一般的に大麻に寛容な国では、麻の実が入った料理や麻の実を含んだ製品が売られている。しかし、場所や対象客を厳格に分別した店に限られており、日本のように麻の実が入った製品が子供でも購入できる一般の商店で食品として販売されることは決してない。自家消費用や邦人への土産用に国内仕様品を持ち込んだ場合、発覚すると没収や拘束起訴など法的処分を受ける可能性もあり、注意が必要である。そのため、ハウスやS&Bでは麻の実を含まない七味唐辛子を輸出専用に製造している。内容物は、唐辛子、陳皮、黒ゴマ、白ゴマ(ハウスでは金ゴマ)、山椒、生姜、青海苔の7種である。 2017年には老舗の八幡屋礒五郎も輸出に本格的に乗り出すことを明らかにした。 アルファベット表記は、ハウス製では SHICHIMI TOGARASHI、S&B製では NANAMI TOGARASHI となっている。後者は、ICHIMI と SHICHIMI の表記・発音の紛らわしさから起こる流通の混乱を避けるためである。また、S&B製の日本商品は「とうからし」と濁らないが、アルファベット表記では発音しやすさを考慮し TOGARASHI と濁っている。 ブルームバーグは、アメリカでは、七味唐辛子をサラダやシーフード、さらに飲料のカクテルにも利用されていることを、一味唐辛子(ground red chili pepper)との比較を含めて報じている。
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