海上原発
別名:海上原子力発電所、海上立地原子力発電所、洋上原発
原子力発電所の立地に関する概念で、施設を地上にではなく、海上、または海中に設置する方式。
海上原発は、海上に浮上させる方式(浮上式)、半ば潜水させる方式(半潜水式)、および、完全に潜水させる方式(潜水式)に分類できる。浮上式は水深にかかわらず設置可能であるが、大波・津波の影響を受けやすい。潜水式は、津波の影響を受けにくいが、耐圧性の問題など技術的な課題・制約が非常に多い、といった特徴がある。
原発の立地としては、海上原発の他に、地下に原子炉建屋などを埋設する「地下式原発」などがある。ちなみに、風力発電では海上に設置する方式(洋上ウィンドファーム)がある程度確立されている。
関連サイト:
海上立地浮体式原子力発電所 - 原子力百科事典ATOMICA
海上原発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:49 UTC 版)
深刻な放射能汚染を引き起こす可能性がある原子力事故を防ぐため、原発は通常、地盤が強固であるなど災害リスクが少ない土地に建設される。一方で、原子炉を動力源とする原子力船(原子力潜水艦を含む)が1950年代から実用化されており、さらにロシアと中国は浮体式で海上を移動可能な水上原子力発電所を開発している。ロシアのロスアトムは、ムルマンスク港内で世界初の海上原発「アカデミック・ロモノソフ」を稼働させたと2018年12月に発表し、今後、シベリア東部の北極圏にあるペヴェクに移動させることを計画している。また中国は南シナ海で領有権を主張する島々への電力供給への利用を想定していると推測されている。
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