浪曲の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 22:47 UTC 版)
一席一話完結(端物)から、好評の場合は話を膨らませて、何段にもわたる長いシリーズ物も作られた。時間にすると一席は30分位にまとめられている。しかしかつては、雲右衛門の舞台における一席1時間弱にわたる長講や、逆にSPレコードに吹き込むために3分ごとの細切れにまとめられたものも多数あり、融通無碍ゆえに演芸の中ではメディア対応が素早く、いち早いレコード吹き込みに重宝された。 現在は、寄席の連日出演が常態でない、ラジオでも単独浪曲師の番組がなくなって久しいなど、口演形態の変化により、物語のハイライト部分の抜き読みばかりになり、シリーズ物を通しで味わう「連続読み」を味わう機会は極端に少なくなっている。今でもおなじみの締めの台詞「ちょうど時間となりました」は、今日ではあまり聴けるものでは無くなった。 寄席や大会などの正式な場においては、まずマイクで演者の紹介があったのち、幕が開き浪曲師が登場する。あいさつがあった後に演題に入る。拍子木が鳴り、曲師が弾き出しを奏でる。 冒頭の部分はゲダイ(外題・解題・下題)付け、またはヒョウダイ(表題・標題)付けと呼ぶ。 客から期待を込め、声がかかることもある(待ってました!、たっぷり!、名調子!など)。
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