活動当初からの主な経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/20 09:34 UTC 版)
デビュー当時(1985年頃)からいわゆるアウトサイダーとしての資質が注目され、武満徹やシルヴァーノ・ブッソッティ等の影響下のもとで作品を発表していたが、1990年代以降VERISMO(ヴェリズモ)という現実主義を意味する名のもとに、血生臭く自由奔放な作風を帯びた作品を発表し続けている。しかし、前記したようにアウトサイダーとしての資質から彼の作品群に対する歴史的解釈上の誤解もしばしばであり、一方ではむしろ伝統作品主義芸術に対抗する過激なスキャンダリストとして名高いという見方も存在する。 ユニークな創作姿勢は現在においても健在であり、体制的な芸術家や過去の因襲に囚われた"作法"を重視する音楽作品を酷く嫌い、最近では現代音楽という狭い枠に囚われない様々な個性的作品を発表していると同時に、実験映画や実験演劇等の総合芸術の分野に深い親近感を抱き、それに携わる活動にも積極的に取り組む姿勢が見られる。欧米のインテリ層からの支持者が多く、それ故にか日本国内での活動よりも海外での創作活動が目立つ。また初演のたびに話題にはなるが、国内では稀にしか聴くことができない幾つかの理由が囁かれるが、信憑性のあるものを挙げれば、2001年以降殆どの作品出版権と著作権管理がイタリアン・マフィア系の出版組織であるアルゴス社に譲渡されていること、アルゴス社のスコア貸し出し許容範囲にアジア圏が含まれていないこと、また作品の楽器編成が一般に比べ複雑であるために日本国内での受け入れ態勢が不十分であること等が挙げられる。
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