津奈木駅とは? わかりやすく解説

津奈木駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/04 15:57 UTC 版)

津奈木駅
駅舎
(町全体美術館構想に基づき、駅前に彫刻が設置されている)
つなぎ
Tsunagi
OR10 湯浦 (8.7 km)
(3.4 km) 新水俣 OR12
所在地 熊本県葦北郡津奈木町岩城
駅番号 OR11
所属事業者 肥薩おれんじ鉄道
所属路線 肥薩おれんじ鉄道線
キロ程 42.4 km(八代起点)
門司港から274.7 km
電報略号 オレツナ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
113人/日
-2019年-
開業年月日 1927年昭和2年)10月17日
備考 無人駅
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津奈木駅(つなぎえき)は、熊本県葦北郡津奈木町岩城にある肥薩おれんじ鉄道線である。駅番号OR11。津奈木町では唯一の駅である。

八代方の次駅である湯浦までの区間は複線となっている他[1]、その駅間距離8.7kmは肥薩おれんじ鉄道線の中で最長となっている。

歴史

駅名の由来

開業時の地名(葦北郡津奈木村)が由来。

「津奈木」の地名は、「肥前国風土記」の「景行天皇が大泊港(おおどうのみなと)に船をおつなぎになられた」という故事に由来する。近隣に「小津奈木(こつなぎ)」という地区があり、これも「おつなぎ」が由来である。

年表

駅構造

ホーム
(奥に九州新幹線の高架が見える。
複線化されるまでは線路はやや右上にある白い建物に向かって伸びていた。また、右端に微かに見える空地が、かつての下り線跡地である)

相対式ホーム2面2線を有する地上駅湯浦駅から当駅までは複線である。駅舎は津奈木町商工会館を併設する。無人駅となっている。

今の新駅舎が建築される以前には国鉄時代から使われていた古い木造駅舎が建っており、駅舎内に駅長事務室を改装して作られた喫茶店「 停車場 ていしゃば」が営業していた。

1968年に当駅と倉谷信号場(廃止)間が複線化される前は、駅構内は単式ホーム島式ホーム複合型2面3線の構造であった。現在の1番ホーム(単式ホーム)は貨物積み下ろし専用ホーム(貨物取扱廃止後は主に上下線通過列車用通過線)で、島式ホーム側2線が運転停車を含む停車列車用の旅客ホームであった。現在の2番ホームの隣に線路が敷かれ、そこが旧2番ホームで現在の2番ホーム側が旧1番ホームであった。複線化の際に用途廃止となっていた通過線の貨物積下ろし用ホームを現在の旅客用1番ホームとして再整備の上新設し、旧1番ホームは下り水俣方面2番ホームとして整備され、旧2番ホームは用途廃止となり線路が撤去された。現在も旧2番ホーム側の遺構は残っており、一部の箇所には当時使われていた枕木が敷設されたまま朽ちた状態で残っている。

また、八代方は複線化工事前は当駅構内から染竹踏切付近まではまだ染竹トンネルはなく、線路は山に沿って迂回する形で敷かれていた。複線化工事の際、列車高速化のために染竹踏切と当駅の間に染竹トンネルを設置して新線に切り替えたことで現在の線形になり、用途廃止となった旧線は住宅や道路用地に転用された[7]

のりば

のりば 路線 方向 行先 備考
1 肥薩おれんじ鉄道線 上り 佐敷八代新八代方面  
2 下り 水俣出水方面  

利用状況

1日乗降人員推移 [8]
年度 1日平均人数
2011年 102
2012年 95
2013年 101
2014年 108
2015年 108
2016年 113
2017年 109
2018年 108
2019年 113

駅周辺

重磐岩眼鏡橋

周辺は住宅が立ち並んでいるが、田畑も多い地域である。国道3号に出てすぐ左手に産交バス津奈木駅前バス停がある。

肥薩おれんじ鉄道の線路は当駅八代寄りで九州新幹線と交差している。

湯の児は当駅から約3km程離れているが、当駅からの交通機関は一切無い。

  • 湯の児温泉
  • 湯の児島
  • 湯の児崎
  • 湯の児海水浴場
  • 湯の児橋

バス路線

国道3号上に設置されている「津奈木駅前」停留所にて、産交バス水俣営業所)の路線が発着する。

この他、水俣市役所方面や平国方面へ結ぶ町営デマンドバスも発着する。かつてはつなぎ温泉から先の赤崎、平国、福浦、女島方面への路線バスが発着していたが、デマンドバスの導入に伴い2015年9月30日限りで廃止された。

余談

  • 魔法つかいプリキュア!に登場する津成木駅とは異なる。また、作中に登場するICカード対応自動改札機は、在来線に限定すると、最も近い設置駅である熊本駅でも約78km離れている。

隣の駅

※臨時快速「おれんじ食堂」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。

肥薩おれんじ鉄道
肥薩おれんじ鉄道線
湯浦駅(OR10) - *倉谷信号場 - 津奈木駅(OR11) - 新水俣駅(OR12)
*打消線は廃止信号場

脚注

  1. ^ 肥薩おれんじ鉄道 湯浦駅(葦北郡芦北町)”. 週刊メールマガジン『気になる!くまもと』関連情報サイト. 熊本県広報課 (2004年6月10日). 2015年9月10日閲覧。→アーカイブ
  2. ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、686-687頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ 「日本国有鉄道公示第341号」『官報』1970年8月26日。
  4. ^ 「通報 ●鹿児島本線千丁、肥後高田、肥後二見、湯浦、津奈木及び袋駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1970年8月26日、2面。
  5. ^ 津奈木町の玄関 新しく… 10体目の彫刻「トルソ」お目見え。」(PDF)『広報つなぎ』第328号、1993年5月、1頁。「…津奈木駅が、去る四月六日新しく建て替えられ、落成式が執り行われました。」 
  6. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、191頁。 ISBN 4-88283-125-2 
  7. ^ 鹿児島本線旧線(津奈木~湯浦) - 廃鉄の処女Ⅱ、2016年1月3日
  8. ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 国土交通省、2021年9月5日閲覧

関連項目

外部リンク





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