洋式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:30 UTC 版)
洋式便器と男性用小便器は20世紀になってから日本に登場し、イギリス軍やアメリカ軍などの欧米諸国を中心としたGHQが日本を占領していた頃に劇的に日本各地に広まった。1977年には洋式便器の販売が和式便器の販売数を超え、スイスやアメリカにあったビデ付の便器を東陶機器(現・TOTO)が取り入れ、拡張機能を加えた温水洗浄便座として「ウォシュレット」のブランド名で販売して以来さまざまな会社が製造するようになった。 一般家庭においては便所の大半が洋式になっており、近年では温水洗浄便座が増えている。その一方で、公共施設の便所や公衆便所などでは和式のみ、または和式と洋式を一部併設している場合が多い。これは、和式便所は洋式に比べて便器の設置で手間と費用がかからないことや、清掃が簡単であるうえ洋式便所では便座に直接肌を密着させなければならず、不特定多数で共用される便所では不潔感を与えるためである。そのため、消毒薬やシートペーパーが設置されることもある。ただし、洋式便所の便座が現実的な衛生上の問題を引き起こすことはない。また、便座に無理な力を加えると破損することがある(但し、これは利用者のモラルや掃除の仕方の改善によって解決できる)。 和式と比べた場合の洋式の利点は、便座に腰掛けて排便するので、身体に肉体的な負担がかかりにくい。和式だと、高齢者の場合 力み過ぎて脳出血などの病気になり命を落とすことが少なくない。そのため、身体障害者や高齢者には洋式の使用が推奨される。他には、暖房便座や温水洗浄便座の設置が可能であり、快適な排便が出来る、汚物が溜水面に直接落ちるため悪臭が発生しにくい、痔に優しいとする意見も多い、便器や便器の周囲が汚れにくいなどの点がある。 万一、便器の内側で詰まりが発生して簡単に取れなくなっても給水管と床面に取り付けられているネジをはずすことで便器そのものを取り外せるため、便器を交換するほどの作業になることは稀である。また和式便器に簡易的に取り外すことの出来る「簡易洋式便座・リフォームトイレ」もある
※この「洋式」の解説は、「日本の便所」の解説の一部です。
「洋式」を含む「日本の便所」の記事については、「日本の便所」の概要を参照ください。
洋式と同じ種類の言葉
Weblioに収録されているすべての辞書から洋式を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から洋式 を検索
- >> 「洋式」を含む用語の索引
- 洋式のページへのリンク