求人倍率の数値と実状とのギャップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:29 UTC 版)
「就職氷河期」の記事における「求人倍率の数値と実状とのギャップ」の解説
就職氷河期である2000年卒を除けば、新卒の求人倍率は1倍以上を保っていたにもかかわらず、数十社回っても1つも内定が取れない学生が続出する現象が起きており、逆に1人で複数の内定を得る学生もいた。この原因は、前述の「氷河期の中の売り手市場」と「大都市と地方」で述べた事柄にも、求人は出すが応募者に厳しい要件をつけるという、いわゆる「厳選採用」の存在が挙げられる。さらに一部の中小企業などで営業職などで新卒者を大量採用して採用後、すぐに飛び込み営業や電話での勧誘をやらせ、契約が取れなかったりノルマが達成できない者を解雇し、わずかな売上成績上位者だけを残すといった「新卒切り」「新卒使い捨て」が行われていた。 就職氷河期が再来した2010年卒の求人倍率は1.64倍であり、就職状況が良くなったといわれる2006年卒の1.60倍を上回ったにもかかわらず、2010年卒が就職難であると指摘されるのは、求人は出しても即戦力になり得る人材がいなければ採用者を出さない企業が増えているためだと考えられる。また、企業の採用計画が軒並み出そろった後に急激な景気の変動が生じ、求人数と実際の採用数に乖離が出たためだと指摘する者もいる。このような現状があるため、好況時と不況時とで単純に求人倍率の比較はできない。 「雇用のミスマッチ」および「圧迫面接」も参照
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