水上機運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 14:34 UTC 版)
「ゴトランド (巡洋艦)」の記事における「水上機運用」の解説
飛行甲板は後部甲板上に設けられ、通常の運用で飛行甲板に水上機8機が搭載可能であった。加えて後部甲板と飛行甲板の間の格納庫に3機を格納可能であったが、この場合はカタパルトの運用は不可能となっていた。水上機は、イギリス製のホーカー オスプレイ水上偵察機のライセンス版であるS9を運用した。6機しか発注しておらず、これが実際の搭載機数となっていた。原型機はロールス・ロイス ケストレル液冷エンジンを搭載したが、スェーデン海軍が自国で製造した機体は空冷ペガサスエンジンを装備した。1934年末までに、輸入機とライセンス機をあわせて24機が揃ったという。 当初案では両舷に備える予定が1基となったカタパルトは、ドイツハインケル製のものが艦の中心線上、後部砲塔の直後に配置された。これは22mの長さを持ち、圧縮空気を用いて時速100kmで機体を射出することができた。機体は軌条によってカタパルトまで牽引され、相互に干渉することは避けられていた。 機体の回収は、艦尾側に設けられた揚収用クレーンを用いて行われた。海況が穏やかではない場合はハイン・マット(Hein mat、スウェーデン呼称スレープシーゲル(Släpsegel))での揚収が可能であった。ハイン・マットは、洋上に着水した水上機を航行しながら収容するための装置である。その名の通り耐水性の生地で出来た帯状のマットレスを艦尾から流し、水上を滑走する水上機がそのマットの上に乗ることで機体を安定させ、クレーンで揚収するものである。
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