気象庁による計算方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 08:41 UTC 版)
「UVインデックス」の記事における「気象庁による計算方法」の解説
気象庁の紫外線情報の予測情報、解析情報は、計算機によるモデル計算をもとに作成されている。モデル計算では、オゾンによる吸収、空気分子やエーロゾルによる散乱、太陽高度、標高などの要素を考慮して、晴天時の波長毎の紫外線強度を求めており、これをもとにUVインデックスが算出されている。 一方、観測情報は、札幌、つくば、那覇での毎時の観測結果から作成されている。観測に使用しているブリューワー分光光度計は、290~325nmの波長範囲で0.5nm毎の紫外線強度を測定している。UVインデックスの算出にあたって、観測を行っていない325~400nmの波長域の寄与分については、モデル計算の結果に基づき324nmの観測値を使って推定される(紅斑紫外線のうち325~400nmまでの波長域による寄与分(mW/㎡)は、324nmの波長別紫外線強度[mW/(㎡・nm)]に0.0722を乗じて算出される。)。これは、この波長範囲ではオゾンによる吸収をほとんど受けず、雲やエーロゾルによる散乱の影響を波長によらずほぼ一様に受けるからである。この推定部分によるUVインデックスの誤差は0.1以内であり、実用上の問題はない。 なお、UVインデックスは、計算上は小数点以下の数値もあるが、紫外線情報の分布図ではわかりやすさのためすべて四捨五入した数値として公表されている。また、環境省の「紫外線環境保健マニュアル」や世界保健機関(WHO)で示している紫外線対策の解説では、UVインデックスのランクを1から11+とし、11以上はまとめて11+と表記される。気象庁の紫外線情報では、これらに加えて紫外線のごく弱い早朝や夕方の値を表現するために0を、また、日本ではしばしばUVインデックス12や13といった値が観測されるため、実情に合わせて13+まで表示している。数値を算出する定義は全く同じである。
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