気候と流域の産業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 01:48 UTC 版)
黄河流域の降水量は全般に少なく、年間降水量が1,000ミリを超えるところはほとんどない。特に上流域では降水量が少なく、ほとんどがステップ気候に属し、一部には砂漠気候の地域もある。下流は冷帯に属する。黄河流域と長江流域はだいたい秦嶺・淮河線によって分割されるが、この線は年間降水量1,000ミリ線とほぼ一致しており、そのためこの線の南北、すなわち黄河流域と長江流域では主穀や農作物といった農業全般、さらには文化全般にいたるまで、さまざまな違いがある。長江流域が稲作を基盤とした区域であるのに対し、黄河流域は畑作を基盤とし、コムギを主穀として栽培する。コムギは華北平原においては冬播きであるが、寧夏や甘粛などの上流部においては春播きコムギが一般的である。なお、コムギは後代に伝わってきた作物であり、黄河文明期からの黄河流域の基幹作物はアワであった。21世紀においても、アワはこの地域において二義的ではあるものの重要な作物のひとつとなっている。ダイズや綿花などの栽培も盛んであり、また果物ではリンゴの生産は黄河流域が中心となっている。絶えず旅をするという意味の「南船北馬」という言葉が表す通り、黄河流域では舟運よりも馬などを利用した陸運がどちらかと言えば歴史的に盛んであった。とはいえ、大運河などが開削されたことからも分かるように、舟運がまったく利用されなかったわけではなかった。
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気候と流域の産業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 14:08 UTC 版)
長江流域の降水量は全般に多く、年間降水量が1000mmを下回るところはほとんどない。源流部を除く流域の大半は温暖湿潤気候に属し、上流部や周辺部には一部温帯夏雨気候地域も存在する。黄河流域と長江流域はだいたい秦嶺・淮河線によって分割されるが、この線は年間降水量1000mm線とほぼ一致しており、そのためこの線の南北、すなわち黄河流域と長江流域では主穀や農作物、それを栽培する農業全般、さらには文化全般にいたるまで、様々な違いがある。黄河流域が畑作を基盤とした区域であるのに対し、長江流域は水田を基盤とし、コメを主穀として栽培する。長江流域では、果物は柑橘類を中心にしている。絶えず旅をするという意味の「南船北馬」という言葉が表す通り、長江流域では陸運よりも船などを利用した水運がどちらかといえば歴史的に盛んであった。
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