武器としての使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 14:05 UTC 版)
斧や鉞は古代より武器としても用いられたが、近接戦の雑武器の一つにすぎず、刀剣や弓矢などのように目立つものではなかったが、源平時代のころから戦場の主な武器の一つとして表舞台に顔出しするようになる。当時は騎馬武者を主力とした戦闘形態で、武者は太刀や弓矢を通さない堅い鎧や兜で武装していた。だが鉞は馬の脚を折り、斬ることで騎馬武者の戦闘力を削ぎ、鎧の上から骨を砕き、深手を負わることが可能だった。そうした威力が評価されて人気の武器となり、剛勇の士の得物となる。その頂点と言えるのが南北朝時代に流行した大鉞である。また、戦闘よりも攻城戦での破砕用に使われたとも言われる。だが、その重量と大きさゆえ、体力と筋力に優れた者にしか扱えない事が欠点だった。 14世紀には鉞は一般的な武器であったが、槍や鉞よりは薙刀の方が一般的であった。また14世紀後半には槍が戦場の武器として威力を発揮し、鉞は廃れていく。槍や大太刀も支持された武器であったが江戸時代の剣術の稽古には使いづらく、流派は多くが廃れてしまった。鉞は独自の流派を生み出すことがなかった。
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