櫂伝馬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 15:03 UTC 版)
櫂伝馬船とは、一般には櫂で漕ぐ伝馬船のことで、特に船神事での神輿渡御において御座船を曳航する船(タグボート)のことを言う。ルーツは中世における水軍が用いた「小早」と呼ばれた行き足の早い船にあるという。 芸予諸島に点在する厳島神社分社あるいは住吉神社分社では、櫂伝馬を用いた例祭が行われていた。それが長じて地区ごとで櫂伝馬を走らせ競争する祭事、そして観光用の祭りとして発展した。ただ高齢化により漕ぎ手が不足したことから姿を消しているものもある。以下、櫂伝馬の祭りを列挙する。 大三島 : 三島水軍鶴姫祭り鶴姫レース、宗方八幡神社櫂伝馬 大崎上島 : 大崎上島櫂伝馬競漕 因島 : 因島水軍まつり海まつり 高根島・生口島 : ホーランエ 上蒲刈島 : 日高神社例祭 豊島 : 室原神社奴行列
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櫂伝馬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 03:21 UTC 版)
海上渡御にあたり、神輿船・小早船2隻・囃子船2隻の計5隻の船団を曳航する2隻の手漕ぎの大型伝馬船が櫂伝馬である。曳航には相当の力を要し、古くは、石舟・機械船の船主・船頭などの長老から花漕ぎ・花山車衆として選ばれた、それらに携わる屈強な若者たちがこれにあたった。この櫂伝馬は、船の左右に7人ずつ櫂を握り、艫に進行方向を司る大櫂を配し15人で漕ぐ。海上渡御に於いては、5隻の船を曳航するので、大変な体力・筋力が必要となる。曳航の途中からは競漕も行われ、過去にはこの競漕で村落の東西を二分し激しく競い合った歴史があり、それぞれの船の漕ぎ手には多大な期待がかけられた。櫂伝馬の操作こそ海に生きる人々の必須の技術であり、その昔は、海難事故の際には神社の倉庫から小早船や櫂伝馬を出して救助活動に生かされたこともあった。
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