橋本宗吉とは? わかりやすく解説

はしもと‐そうきち【橋本宗吉】

読み方:はしもとそうきち

[1763〜1836]江戸後期蘭学者大坂の人。名は鄭。字(あざな)は伯敏。号、曇斎。大槻玄沢医学蘭学学び蘭書翻訳語学教授当たったエレキテル電気)の実験行い、「阿蘭陀始制エレキテル究理原」などを著した


橋本宗吉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/13 04:30 UTC 版)

橋本 宗吉(はしもと そうきち、宝暦13年(1763年) - 天保7年5月1日(1836年6月14日))または橋本 鄭(はしもと てい)[7]は日本の蘭方医蘭学者である。曇斎(どんさい)、絲漢堂とも号した[8]。医学、天文学、本草学の翻訳を手がけた。また蘭学書を読み解いてエレキテルを自作し、エレキテルおよび数々の実験についての記述を残している。これらの業績より、日本の電気学の学術的研究の祖であるとも評される[5][9][10]


注釈

  1. ^ 橋本が江戸の大槻玄沢への入門時期は諸説ある[12]
  2. ^ 訳をつければ「工芸と自然の学問についての新しくて完全な事典」
  3. ^ 橋本宗吉と前後して、水戸藩家臣の高森観好もエレキテルの製作を行っている[20]
  4. ^ エレキテルのこと
  5. ^ この実験を行った中喜久太は、重要文化財「中家住宅」として保存されており、実験でしようされたと考えられる松の木の植わっていた場所には石碑が建てられた。
  6. ^ 大槻如電は、『洋学年表』文政12年のところに「橋本宗吉邪教ニ連坐シテ殺サル」と記している[29]
  7. ^ 大正時代ごろに天満町の竜海寺の墓標が消えたという話もある[30]
  8. ^ 橋本に対して住友家は謝礼として、薬代金二百五十、肴代金二百疋などを払っている[40]
  9. ^ 菊池俊彦『エレキテル全書.阿蘭陀始制エレキテル究理原・遠西奇器述・和蘭奇器』として翻字されたものが1978年に出版されている。底本は常陸文庫蔵書本。

出典

  1. ^ a b c d e 大阪文化史論 1979, p. 143.
  2. ^ a b c d e 大阪文化史論 1979, p. 148.
  3. ^ 大阪文化史論 1979, p. 155.
  4. ^ 大阪文化史論 1979, p. 158.
  5. ^ a b c 適塾をめぐる人々 1988, p. 159.
  6. ^ 田尻佐 編『贈位諸賢伝 増補版 上』(近藤出版社、1975年)特旨贈位年表 p.59
  7. ^ 大阪文化史論 1979, p. 144.
  8. ^ a b c d e f 日本科学史散歩 1974, p. 26.
  9. ^ 和蘭医書の研究と書誌 1997, p. 1.
  10. ^ 大阪文化史論 1979, p. 146.
  11. ^ a b 日本科学史散歩 1974, p. 27.
  12. ^ 大坂蘭学史話 1979, p. 41.
  13. ^ 日本科学史散歩 1974, p. 28.
  14. ^ 大坂蘭学史話 1979, p. 54.
  15. ^ a b c d e 大阪文化史論 1979, p. 145.
  16. ^ a b 適塾をめぐる人々 1988, p. 160.
  17. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, p. 40.
  18. ^ a b エレキテルの魅力 2007, p. 82.
  19. ^ a b 近代日本その科学と技術 1990, p. 71.
  20. ^ 大阪文化史論 1979, p. 147.
  21. ^ 大阪文化史論 1979, p. 151.
  22. ^ a b c d e f 大坂蘭学史話 1979, p. 57.
  23. ^ a b c d 調査研究論文 「ゑれきてる」考証 2002, p. 39.
  24. ^ a b エレキテルの魅力 2007, pp. 40–41.
  25. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, p. 56.
  26. ^ 大坂蘭学史話 1979, p. 62.
  27. ^ a b c 大阪文化史論 1979, pp. 148–149.
  28. ^ a b c d e 大阪文化史論 1979, pp. 150–151.
  29. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, p. 63.
  30. ^ a b c d 大阪文化史論 1979, p. 152.
  31. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, p. 58.
  32. ^ 調査研究論文 「ゑれきてる」考証 2002, p. 40.
  33. ^ a b c 大坂蘭学史話 1979, p. 48.
  34. ^ a b c 大坂蘭学史話 1979, pp. 51–52.
  35. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, pp. 48–49.
  36. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, p. 59.
  37. ^ 大坂蘭学史話 1979, p. 61.
  38. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, pp. 61–62.
  39. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, p. 60.
  40. ^ 大坂蘭学史話 1979, p. 69.
  41. ^ a b 日本科学史散歩 1974, p. 31.
  42. ^ a b c エレキテルの魅力 2007, p. 53.
  43. ^ a b 大坂蘭学史話 1979, pp. 290–291.
  44. ^ 日本科学史散歩 1974, p. 30.


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