樹脂型枠の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/29 21:02 UTC 版)
コンクリート躯体形成時に建て込まれる型枠材の原料は、合板型枠にみられる熱帯雨林材(南洋材)や針葉樹材(北洋材)が主に使用されてきたが、2000年の廃棄物処理法改正により、合板の適正処理を求められるようになった事から代替型枠が検討されるようになってきた。既に土木工事などでは鋼製型枠、軽量化を考えアルミ製型枠などが使用されていたが、鋼製型枠の重さや酸化(錆びる)、アルミ製型枠のメンテナンス(コンクリート付着)の手間、コスト面などから大きく合板を代替するに至らなかった。 樹脂(プラスチック)を原料としたコンクリート躯体形成用型枠は1990年代後半から作られ始めたが、樹脂自体の欠点である温度による伸縮性、物性強度、建設現場での型枠精度、職人気質、新材料への慎重性、などのハードルをクリアできず普及しなかった為、各樹脂型枠メーカー各社は徐々に製造販売を取り止めていった。しかしながら一方で、数社のメーカーは継続的に様々な工夫改良を進めていた事から、昨今の国や地方自治体の公共工事発注が総合評価落札方式に変わり始めた事が一つの要因となり樹脂型枠の特性、軽い、錆びない、透光性と共にリサイクル性の要素を含めた環境配慮型 型枠として注目され始め、現在は転用性が高い事からコスト面も含めて施工性の面からも多くの現場で、改良された樹脂製型枠(プラスチック製型枠)は施工されている。
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