最大セグメントサイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 06:49 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動最大セグメントサイズ(さいだいセグメントサイズ、英: Maximum Segment Size)とは、TCPにおける1セグメントで転送可能なデータの最大長を指す。最大セグメントサイズにはTCPのヘッダーサイズ分は含めない。略してMSSと呼ばれることが多い。TCPにおいては64KB以下であるが、イーサネット上のTCPにおいては1460バイト以下である。イーサネットと PPPoE を併用している場合は1452バイトである。
MSSの値はMTUと関連している。MTUはIP層における、ヘッダを含めた最大長である。MSSにTCPヘッダとIPヘッダを加えた長さがMTUに収まっていれば、分断化せずに転送できる。標準的な長さは、TCPヘッダが20バイト、IPv4ヘッダが20バイトである。このためMSSはMTUから40バイトを引いた値とすることが多い。ただしIPv6ヘッダは40バイトとなるほか、TCPでもIPでもオプションがつくとヘッダ長が増加する可能性がある。
関連項目
最大セグメントサイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 19:49 UTC 版)
「Transmission Control Protocol」の記事における「最大セグメントサイズ」の解説
詳細は「最大セグメントサイズ」を参照 最大セグメントサイズ (MSS) はバイト単位で指定され、単一のセグメントとして受信可能な最大データ量を示す。性能を最大限発揮するにはIPフラグメンテーションを十分防げる程度に小さくする必要がある。IPフラグメンテーションが行われると、パケット喪失時の再送に時間がかかることになる。一般にコネクション確立時にMSSオプションを使って双方のMSSを通知するので、適切なMSSを決めるにはデータリンク層の Maximum Transmission Unit (MTU) から導出したMSSを通知すればよい。さらに送信側は経路MTU探索を使うことができ、通信相手との間にある経路でMTUが最小の部分を推定し、それを使ってMSSを動的に調整しIPフラグメンテーションを防ぐことができる。 MSS通知は「MSSネゴシエーション」とも呼ばれる。ネゴシエーションというと送信側と受信側が交渉して合意に達するかのように思われるが、実際には異なり、送信する方向によってそれぞれ異なるMSSが設定可能である。これは例えば一方がメモリ容量が小さいため、バッファ領域を大きくとれない場合などに起きる(発見したパスMTUより小さいこともありうる)。
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