経路MTU探索
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/05 02:02 UTC 版)
「Maximum Transmission Unit」の記事における「経路MTU探索」の解説
IPではRFC 1191で定義される経路MTU探索(Path MTU Discovery)を使うことで、終端まで断片化を行わずに転送できるMTUを動的に検出できる。これは、パケットに断片化禁止のフラグ(Don't Fragment = DFフラグ)を設定しておき、MTUの問題で転送できない経路に到達した際はその旨をICMPパケットで送信元に通知して、フレーム長を再調整するという仕組みである。ICMPは、転送できなかったルーターから、送信元ホストへ送信される。 転送できなかったことを通知するICMPパケットは、Type 3(Destination Unreachable Message)のCode 4(fragmentation needed and DF set)である。「Datagram Too Big」などと呼ばれることもある。ただし元々RFC 792の形式では未使用となっていた領域に、RFC 1191では「Next-Hop MTU」を割り当てている。この値は、断片化を必要とした伝送路のMTUなので、送信元が再試行する際に経路MTUの次の候補値として使用できる。もしルータが古い形式にしか対応しておらず、Next-Hop MTUに未使用領域として0を格納している場合、次の候補値を選ぶためには、何らかの推測を行なうことになる。結果として、再試行の回数が増えたり、最適値より小さめのMTUを選択したりする可能性がある。
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