暴発・腔発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:16 UTC 版)
砲の作動不良等により不時発射したり、正常に発射されなかった砲弾が砲身内に留まり爆発するなどの事案である。腔発は砲身内に異物が侵入することで生起し易い。 代表的な事例 日向(日本・超弩級戦艦) - 1942年5月5日、死者51名伊予灘で射撃演習中に5番主砲塔右砲が腔発、砲塔天蓋を飛散して装填室に引火。 同砲塔は復旧されず、同艦の航空戦艦への改装のきっかけとなった。 まつゆき(日本・護衛艦) - 1997年8月29日対空射撃訓練中に76mm単装砲が暴発、訓練弾により自艦の艦首を小破。 原因は砲の部品の加工不良と取り付け間違い。 はるな(日本・護衛艦) - 1999年2月18日舞鶴基地停泊中に高性能20mm機関砲(CIWS)の発砲回路試験中、実弾2発が不時発射され、同基地東の青葉山付近に着弾した。 原因は事故の2ヵ月前の射撃訓練時にCIWS員長が発射弾数を偽って報告し、残弾を弾薬ドラムの模擬弾のなかに隠匿していたものでCIWSの回路試験時に暴発した。また、報告は護衛艦隊司令官まで上がっていたが、民間等への被害がないこと、再発防止も容易と考えられたため、上級司令部への報告はなされなかった。事故から約4ヵ月後の6月17日に関係者からの問い合わせがあり、翌18日に公表された。これにより、護衛艦隊司令官が辞職した。 文武大王(韓国・駆逐艦) - 2007年5月28日鎮海湾で射撃訓練中、127mm単装砲が腔発し砲身が破裂。人的被害は無く、砲身は翌月8億ウォンの費用をかけて交換された。
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