暗殺未遂と燕の滅亡とは? わかりやすく解説

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暗殺未遂と燕の滅亡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 18:46 UTC 版)

始皇帝」の記事における「暗殺未遂と燕の滅亡」の解説

詳細は「荊軻」を参照 燕は弱小な国であった太子の丹はかつて人質として趙の邯鄲過ごし、同じ境遇の政と親しかった。政が秦王になると、丹は秦の人質となり咸陽住んだこのころ彼に対する秦の扱いは礼に欠けたものになっていた。『燕丹子』という書によると、帰国希望述べた丹に秦王政は「烏の頭が白くなり、馬に角が生えた返そうと言ったありえないことに丹が嘆息すると、白い頭の烏と角が生えた馬が現れた。やむなく政は帰国許したという。実際脱走した思われる 丹は秦に対し深い恨みを抱くようになった両国の間にあった趙が滅ぶと、秦は幾度となく燕を攻め、燕は武力では太刀打ちできなかった。丹は非常の手段である暗殺計画練り荊軻という刺客白羽の矢立てた秦王政20年(前227年)、荊軻秦舞陽供に連れ、督亢(とくごう)の地図と秦の元将軍で燕に亡命していた樊於期の首を携えて政への謁見臨んだ秦舞陽は手にした地図の箱を差し出そうとしたが、恐れおののき政になかなか近づけなかった。荊軻は、「供は天子威光前に目を向けられないのです」と言いつつ進み出て地図と首が入る二つの箱を持ち進み出た受け取った秦王政巻物地図ひもとくと、中に隠していた匕首最後に現れ荊軻はそれをひったくり政へ襲いかかった。政は身をかわし逃げ惑ったが、護身用長剣を抜くのに手間取った宮殿官僚たち武器所持を、近衛兵許可なく殿上登ることを秦の「法」によって厳しく禁じられ大声を出すほかなかった。しかし、従医の夏無且が投げた薬袋荊軻に当たり、剣を背負うよう叫ぶ臣下の言に政はやっと剣を手にし、荊軻斬り伏せた。 政はこれに激怒し同年には燕への総攻撃仕掛け、燕・代の連合軍易水の西で破った。 そして、秦王政19年(前226年)、暗殺未遂翌年首都落とした荊軻血縁をすべて殺害して怒りは静まらず、ついには町の住民全員殺害された。その後の戦い秦軍圧倒し遼東逃れた燕王喜は丹の首級届けて和睦願った聞き入れられず、5年後には捕らえられた(燕の滅亡)。

※この「暗殺未遂と燕の滅亡」の解説は、「始皇帝」の解説の一部です。
「暗殺未遂と燕の滅亡」を含む「始皇帝」の記事については、「始皇帝」の概要を参照ください。

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