春から夏へかけての祭礼準備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 01:37 UTC 版)
「吉田の火祭」の記事における「春から夏へかけての祭礼準備」の解説
上吉田地区の上中下の三町では、毎年1月15日の小正月を中心に、各町の道祖神祭りがそれぞれ行われる。古くからこの地区における年度の区切りは各町の道祖神祭りとなっており、この時に新旧世話人の交替式が浅間神社の拝殿で行われる。交替式では、前年度世話人の退任式に続いて新年度世話人の新任式が行われ、14人の新年度世話人に揃いの法被や祭りの衣装などが手渡される。 新年度世話人の初仕事は、2月3日に行われる浅間神社の節分祭である。世話人は上吉田地区各戸を回って節分祈祷の申し込みを受け付け寄付を集めるのと同時に、新年度世話人就任の挨拶も兼ねる。特に火祭当日に神輿を担ぐセコ役の人々に対する挨拶が重要で、三町とも「勢子名簿」と呼ばれるものを持っており、それに基づいてセコのいる家々は全戸を回る。各戸には俗に「勢子セット」と呼ばれるバケツ、タワシ、ほうき3点1組の生活用具が配られる。これらは上吉田の三町全体で約1000組ほどになる。3月に入ると大松明の寄進者を募る活動が始まり、世話人は手分けして富士吉田市内および近隣の各種団体、民間企業等への挨拶回りを行う。 5月5日には「お初申(おはつざる)」と呼ばる浅間神社の初申祭が行われ、世話人は金鳥居下の中曽根地区から最上部の上町までの1キロほどの本町通り両側に、えんえんと注連縄を張る作業を数日前から行う。浅間神社の境内でも、神前に立つ太郎杉ほか3本の神木の注連縄を新しいものに交換する作業も行う。大松明奉納寄進集めが本格的に始まる6月初旬、この年最初の火祭の打ち合わせ会議が浅間神社社務所で開催される。神職、氏子総代、御師団、世話人らが出席し、今年度の祭礼の計画や注意事項、警察などへの申請事項に関する説明と討議が行われる。
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