明治用水頭首工の大規模漏水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 03:56 UTC 版)
「明治用水」の記事における「明治用水頭首工の大規模漏水」の解説
2022年(令和4年)5月17日午前3時半過ぎ、農林水産省東海農政局は、取水施設「明治用水頭首工」で大規模な漏水が発生していることを把握した。同日午後6時頃には、矢作川からの取水ができない状態になった。東海農政局は仮設のポンプを設置するなどして対応に当たったが、18日4時45分ごろには全く取水ができなくなった。 原因は堰の下部に穴が開いたことにより水が堰を迂回したためと発表され、東海農政局農地防災事業所の大坪寛次長「去年12月に、せきの下流側で水が噴き出しているに気付き、穴を塞ぐなどの対策をとっていた。しばらくは安定していたが、5月15日に水が濁っているのに気付いた」とこれまでの経緯を話した。 ここからの水道は、農業用の他、西三河地域の12の自治体にある131の事業所に工業用水を供給している。多くはトヨタ自動車をはじめとする自動車関連の大企業の事業所のため、影響の大きさが懸念された。DENSO、東海理化、ジェイテクト、愛知製鋼にも影響が出ている。また、田畑についても、豊田、安城、知立など7市の計4,490ヘクタールが明治用水を利用している。田植えの時期に当たるため、JAは「水が来ないと苗が枯れる」と述べた。 5月18日夕方、トヨタ自動車は本社工場を一部で停止。本社工場でつくる部品は、グループの豊田自動織機の長草工場で完成車として組み立てられるが、トヨタからの部品が届かなくなるため、豊田自動織機の工場でも2ラインを19日朝から停止することとなった。同日13時、大阪ガスの中山名古屋共同発電名古屋発電所(武豊町)も停止した。
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