旧寄宿舎寮跡地の売却問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 21:18 UTC 版)
「慶應義塾志木高等学校」の記事における「旧寄宿舎寮跡地の売却問題」の解説
道路を挟んで旧寄宿舎のあった敷地は、2002年頃大手不動産に売却された。旧寄宿舎の周囲は野火止用水が与えた広大な樹林の流れを汲む森であり、この地域に暮らす市民の耳に届いたのは2002年盛夏の頃であった。 志木市大原地区の市民は「慶応高校の緑に想いを寄せる会」を設立。開発業者と志木市に要請するための署名を集め、一万人以上の署名を集めた要請書を志木市長に提出、開発業者に対しては直接市民が開発計画に参画することを要請した。同年12月11日には市民、志木市、開発業者の三者協議の会が発足した。 協議は毎週行われ、マスタープランを完成するにあたり、「緑のワークショップ」を聞くなどのプロセスが取り入れられた。三者協議は5回にも及び、その結果、敷地内に充分なパブリックスペースを確保し、北側・西側の斜面林は一体となって保存する方向となった。 しかし、跡地北側、東側の反対陳情書により、道路に面した南側に建設され、地上14階建ての建物は空を覆う形となり、すでに道路で隔てられていたとはいえ、森林の連続性がさらに失われた。志木市市民プレス第8号では、文末に「志木市の「緑のまちづくり」の重要な拠点だった現地を、もっと早く開発の規制をしておくべきだった。志木市と慶応義塾に対して、その無念の思いはつのる。」としめくくっている。 残された北側・西側の斜面林は「けいおうふれあいの森」として協定緑地となっており、かつての野火止用水も緑地のへりを通過している。
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