日本建築検査研究所・岩山健一による調査
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「ミサワホーム」の記事における「日本建築検査研究所・岩山健一による調査」の解説
欠陥住宅の検査・紛争支援を行っている日本建築検査研究所代表の岩山健一が、竣工直後からルーフバルコニーにひび割れを見つけた施主の依頼で千葉県成田市の個人住宅(256㎡/プレハブ工法2階建て)を調査したところ、省令準耐火構造違反箇所が多数見つかり、施工不備が少なくとも23か所見付かった。さらに、床下の調査では基礎にひびが見つかったが、鉄筋を2本入れるべきところに1本しか入っていたかったのが原因であった。ミサワは現代では少なくなった布基礎を採用しており、この場合、防水シートを全面に敷き詰めなければならないが、不完全であったため、断熱欠損で湿気がこもり結露が見られた。尚、これは調査後にも進行していることが確認されている。 この調査結果に対してミサワは、裁判所に対して弁護士を立て調停を申し立てた。ミサワ側は、「調査」を求め、調査担当者らが来たが、担当者らは調停の内容を全く理解していないなど、社内の連絡不備が露呈した上、名乗りもしない弁護士が無断で室内に上がり込むなどの対応の粗雑さを露呈。その後、補修はしたもののそれを「欠陥」とは認めない対応に終始。岩山の指摘箇所に対しては、その後全く連絡が途絶えた。さらにその後も不良個所が続出したため、施主は提訴。当時担当した千葉支社長は、施主の質問に対し、回答もせずに後に質問を覚えていないと回答。さらに、岩山の指摘不良個所に対して、ミサワの正式回答が寄せられたが、それによれば「岩山の指摘は在来木造建築のルールであり、木質パネル接着工法にそのまま適用されるものではない」と争う姿勢を見せたが、これに対し岩山は、木造の耐力壁は在来工法であれば筋交いで取るが、ツーバイフォー工法や、パネル工法の場合は、パネルに開口するため、在来工法以上に必要性が高いと回答したが、それに対する回答はなかった。この物件の施主の例では、施工不良が元で家族間でのいさかいが絶えなくなり、家族関係にもひびが入ったという。 岩山によれば、ミサワの場合、施工は地元ごとに別会社になるため、全国で対応がまちまちで、特に関西では対応が悪く、関東圏でも担当者により対応がまちまちになる傾向があるという。岩山が調査を担当した物件では、ミサワの係争は5件ありハウスメーカーの中では断トツに多かった。兵庫県では調停の結果、6000万円の支払いが命じられた例もあった。
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