日本サッカー協会の期限付き移籍制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 15:22 UTC 版)
「期限付き移籍」の記事における「日本サッカー協会の期限付き移籍制度」の解説
日本サッカー協会ではJリーグおよびJFL(旧JFL含む)所属のプロサッカー選手について、期限付き移籍制度を定めている。期限付き移籍がJFAの定める正式な名称であるが、レンタル移籍という用語も同義として一般に用いられる。 期限付き移籍の場合、まず移籍元クラブ、移籍先クラブ、および選手の3者が合意に基づいて期限付き移籍契約を結ぶ。この際、移籍金は「移籍元クラブと移籍先クラブの合意による」と規定されているが、慣例としては発生しない。これに続いて、選手は移籍先クラブとの間に選手契約を結ぶが、契約の諸条件は原則として移籍元クラブとの契約条件と同じでなければならない。また、選手は移籍先クラブのA契約25名枠に含まれることとなる。 期限付き移籍期間が終了した場合、選手は自動的に移籍元クラブに再移籍する。ただし、3者の合意により期限付き移籍の延長や完全移籍に変更することも可能である。完全移籍に移行する場合、移籍元クラブに契約延長の意思がある場合には移籍金が発生するが、この場合年齢係数が半分になり通常の完全移籍より金額は低くなる。また、移籍元クラブが契約を延長しない場合には移籍金が発生しない。 期限付き移籍期間における契約の解除については規定がなく、両クラブの事情などを勘案し3者間の交渉によって解除を決定することになる。 2013年シーズンから、「移籍元クラブとの試合には出場できない」などの出場制限契約を結んでいる場合、条件を公表することが義務付けられた。 Jリーグでは1994年からこの制度が導入された。適用第1号は当時ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)に在籍していた菊原志郎で、浦和レッズに1年間の期限付きで期限付き移籍した。その後も多くの選手が期限付き移籍によって活躍の場を得ており、現在では移籍の一手段として完全に定着している。 セレッソ大阪からスペイン・マジョルカへ移籍した大久保嘉人や京都パープルサンガからフランス・ルマンへ移籍した松井大輔、FC東京からイタリア・チェゼーナへ移籍した長友佑都など、海外のクラブに移籍する選手が、移籍最初のシーズンは完全移籍ではなく期限付き移籍で加入し、実績を挙げれば完全移籍に移行する事例も多い。
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