日本のサンプリング
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P-MODELの平沢進を中心に1984年に結成した実験音楽サンプリングユニット『旬』の頃では、国内のサンプリングマシンが当時2000万円以上していた為、平沢がラジオカセットレコーダー2台を改造して自作サンプリングマシン「ヘヴナイザー」完成させ利用した。いとうせいこうは早い段階でラップ、ヒップホップの楽曲を制作した。また、歌謡曲などの日本の音楽(邦楽)からサンプリングのネタ(「和モノ」)を発掘する動きも加速し、和田アキ子、かまやつひろし、いずみたくらの再評価につながった。 1994年、スチャダラパーと小沢健二が共作した「今夜はブギー・バック」はアン・ヴォーグの「Give It up, Turn It Loose」のコード進行を引用し、EAST END×YURIが発表した「DA.YO.NE」はジョージ・ベンソンの「Turn Your Love Around」をサンプリングし、共にオリコンチャート最高15位、最高7位のヒットを記録した。 R&Bシンガーソングライターの加藤ミリヤはデビュー当初よりサンプリングの手法を取り入れており、2008年には自身のサンプリング楽曲のみを集めたベストアルバム『BEST DESTINY』をリリースしている。 邦楽からのサンプリング(和モノ)や有名曲からサンプリングの場合、途中の歌詞や曲の構成が原曲と全く異なっていてもしばしば単なる「ラップ調カバー曲」として紹介される。安室奈美恵「60s 70s 80s」のように欧米のポピュラー音楽(洋楽)からのサンプリング楽曲でもカバー扱いの報道をされることもあり、情報を提供する側もカバーとサンプリングの区別がついていない状況も散見される。
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