日本における即位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:28 UTC 版)
『大宝令』や『養老令』などの規定には「およそ天皇位に即きたまはば、すべて天神地祇を祭れ」とあるが、これは大嘗祭のことを指した。令における践祚については天長10年(833年)成立の『令義解』に「天皇の位に即きたまふ、これを践祚といふ」と記述されている。先帝の退位または崩御を受け三種の神器を受け践祚して天皇に成り日を選んで大嘗祭を行って神祇百官に布告する。その後さらに即位の礼を行い自分が皇位を継いだことを内外に示す。すなわち即位(和訓:あまつひつぎしろしめす)とは皇位に即いて天皇に成った事を意味する。即位と践祚は同一だったが桓武天皇以後に践祚後に即位の礼を行なうようになったことから践祚と即位は区別されるようになった。在位期間は践祚に始まると解釈できる。即位の礼は践祚直後とは限らず様々な理由で数年後に行なわれていた場合もある。 現在の皇室典範は践祚と即位を同一としている。即位の礼は即位(従前の践祚に相当)直後ではなく1年以上後に行うきまりである(上皇明仁は即位の約1年10ヶ月後に即位の礼を行った)。 最大の式典という意味の「大典(たいてん)」の語を以て即位を指す(反対語は君主の死と葬儀を指す「大喪」)。
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