新生抗原
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 02:23 UTC 版)
詳細は「新生抗原」を参照 腫瘍細胞の多くは遺伝子が変異している。これらの変異から読み出された蛋白質はT細胞免疫療法の標的と成り得る新たな抗原(新生抗原)となる可能性がある。がん障害性のCD8+ T細胞はRNA配列を読み出しており、重変異の腫瘍でより多い。MK細胞およびT細胞の細胞傷害作用に伴うRNA読み出し量は多くのヒト腫瘍において増加している。ランブロリズマブで治療した非小細胞肺癌では、変異RNAの読み出し量は治療成績と密接に関係していた。イピリムマブで治療した悪性黒色腫患者では、長期投与の有効性が変異RNA読み出し量に相関していたが、著しいものではなかった。主要組織適合複合体(MHC)結合新生抗原で患者の長期的臨床利益を予測する試みが様々なテトラペプチドを用いて実施されたが、がん患者への有用性は全くまたはほとんど見い出せなかった。しかし、他の研究でヒト新生抗原はT細胞の免疫応答のバイオマーカーとして使用できるとも考えられている。
※この「新生抗原」の解説は、「がん免疫療法」の解説の一部です。
「新生抗原」を含む「がん免疫療法」の記事については、「がん免疫療法」の概要を参照ください。
新生抗原
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 10:23 UTC 版)
新生抗原(新抗原、ネオアンチゲン、neoantigen)とは、通常のヒトのゲノムには全く存在しないものを指す。非変異自己タンパク質と比較して、新生抗原は、これらの抗原に対して利用可能なT細胞プールの性質が中枢性T細胞寛容の影響を受けないため、腫瘍制御の用途に適する。新生抗原に対するT細胞の反応性を系統的に解析する技術が利用可能になったのはごく最近である。新生抗原は、分子診断会社Complete Omics Inc.がジョンズ・ホプキンス大学医学部のチームと共同で開発したMANA-SRMと呼ばれる方法で、直接検出および定量することができる。
※この「新生抗原」の解説は、「抗原」の解説の一部です。
「新生抗原」を含む「抗原」の記事については、「抗原」の概要を参照ください。
- 新生抗原のページへのリンク