新生代氷河時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 15:02 UTC 版)
新生代氷河時代(現在の氷河時代)は、始新世中期(4900万年前)から始まったとされている。その根拠は、南極での最初の氷河の存在の記録が始新世中期の陸上堆積物から確認できること、漸新世初期に南極大陸で氷床が成長を始めたことである。なお、中生代(6550万年前以前)は地球全体が温暖で、北極や南極を含めて地球上に氷床が存在しない温室時代だった。 中生代にはゴンドワナ大陸の一部だった現在の南極大陸が分裂して南へと移動を始め、やがて南極大陸が孤立したが、ドレーク海峡での海流の影響で南極環流が生じ、南極への海洋熱輸送が遮げられた。そして、南極氷床が成長するとともに、その周りの南極海の水温が下がったことで、冷たい深層海洋大循環が生じ、それが地球全体の寒冷化をもたらし、北半球の氷床形成に結びついたとする説がある。この説は新生代氷河時代に至った大まかな原理として現在では広く認められている。古第三紀と新第三紀は温暖だったけれども第四紀になって寒冷化が急激に進行したという、旧来の気候変化像は正しいとはいえず、気候の寒冷化はいくつもの段階を経て進行したと考えられている。北半球における氷床の発達の原因としては、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}北アメリカ-ユーラシア大陸の配置に加えて、[要出典]パナマ地峡の形成による大規模な海流の変化、ヒマラヤ山脈の隆起による地球大気系の大きな変化などが提唱されている。
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