氷床の発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:48 UTC 版)
氷河時代に伴う2つの環境変動が後期オルドビス紀の絶滅の大部分の原因となった。1つは当時の生物が強烈な温室効果に適応していたため全球的な気候の寒冷化が特に有害であったことである。もう1つは、氷床の形成で水が集積されて海水準が低下し、広大な内海が失われて数多くの固有の生物の生息地が消失したことである。 ゴンドワナ氷床の存在は顕生代で最も苛烈な氷河時代の始まりと終わりに対応するとみなされており、この氷河期は中期ヒルナンシアン期で終わりを迎えた。 南半球の超大陸ゴンドワナが南極点を超えると、大陸上に氷床が形成された。当時の南極点であった南アメリカ北東部およびそれに隣接する北アフリカの上部オルドビス系からはこれに対応する岩石層が検出されている。世界中の水が氷河に凝固した後、間氷期には水が解放され、海水準が劇的に上下を繰り返した。最初の海退で多くの生息地を失った当初の生物群は海進で戻ってきた後、さらなる海退を受けて激減を続けた。北アフリカでは、地震断面から氷河の5回のパルスが記録されている。
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