改善後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 23:19 UTC 版)
大規模な調査の結果、Mk.14には深度調定機構と信管に重度の欠陥があることが判明し、太平洋艦隊は魚雷に対する大規模な改善工事実施を命じた。磁気信管は廃止となり、触接信管は撃針の改良が施され、これらの改善が行われた信管を装備したMk.14は、1943年9月以降に使用が開始された。加えて弾頭に搭載する炸薬として、TNTから最大1.5倍以上の破壊力を持つトーペックスが使用されることとなった。これによりアメリカ海軍の魚雷は、それまで他国の魚雷に比べて破壊力が劣るレベルから同等以上の破壊力を持つようになった。ただし、この炸薬は他国の炸薬と比べて不安定な面があり、Mk.18などの保温が必要な電池魚雷に搭載すると爆発する危険性があったため、取り扱いには細心の注意が図られた。 これらの改善が行われたことにより、米海軍は開戦1年半を経てようやく問題が無い潜水艦魚雷を使えるようになった。後に米海軍の潜水艦部隊が通商破壊戦に力を注いだこともあって、最終的に日本商船およそ400万トン以上を沈めるなど大きな打撃を与えた。また、Mk.14の改良型は40年以上米海軍で使用された他、発足直後の海上自衛隊でも採用された。
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