搭載航空機による事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 20:36 UTC 版)
20世紀に入って航空機が登場して以降、軍艦は様々な航空機を搭載するようになった。しかし狭くて揺れる艦上での航空機の運用は機体の移動・格納からして危険を伴い、加えて航空燃料としての多量の軽質油(特にガソリンは揮発・引火し易い)のほか、航空機搭載用の武器・弾薬も扱われるため、平時より大変な危険を負うこととなった。このことはダメージコントロールの研究を進化させ、水上機母艦や航空母艦の設計には火災への対策が重視されるようになった。 実際、航空機による事故は多数生起しており、航空機を運用する軍艦にとって事故は身近な存在である。特に艦上機の航空母艦への着艦は「制御された墜落」と形容されるほど危険度の高い作業であり、着艦失敗による事故は少なくない。 代表的な事例 フォレスタル(アメリカ・正規空母) - 1967年7月29日、死者・行方不明者134名、負傷者62名F-4艦上戦闘機から一発のズーニー・ロケット弾が誤って発射され、A-4艦上攻撃機に直撃、燃料タンクの破裂を引き起こし火災が発生。 エンタープライズ(アメリカ・原子力空母) - 1969年1月14日、死者27名、負傷者314名発艦準備中のF-4艦上戦闘機の排気が別の機体に装備されたズーニー・ロケット弾を引火爆発させた。搭載機15機が炎上し、2ヶ月余の修理を要する大損害となった。 ニミッツ(アメリカ・原子力空母) - 1981年5月26日、死者14名、負傷者45名EA-6B艦上電子戦機が着艦に失敗し、飛行甲板に激突・炎上。
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