振付及び運営上のキャリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 08:11 UTC 版)
「アレクセイ・ラトマンスキー」の記事における「振付及び運営上のキャリア」の解説
1998年にジョージア国立バレエ団(英語版)のために振り付けた『日本の夢』の上演によって、振付家として名が知られるようになる。同作と1997年の『チャームズ・オブ・マンネリズム』は、いずれもニーナ・アナニアシヴィリのために振り付けた作品である。 『日本の夢』は、ロシア演劇人同盟のゴールデン・マスク賞(英語版)を受賞した。 ラトマンスキーの特徴は、大規模なカンパニーのために伝統的な古典バレエを改訂・再演している点にある。初めて手がけた物語バレエは、2002年にマリインスキー・バレエのために制作した『シンデレラ』全3幕である。2003年に上演されたボリショイ・バレエの『明るい小川』によって、翌年同バレエ団の芸術監督に任命された。2005年には、全幕物のプロダクション『ボルト』を制作。2007年、2008年には『海賊』及び『パリの炎』の再演を手がけた。ロンドン批評家協会は、ラトマンスキー芸術監督率いるボリショイ・バレエ団に対し、2005年、2007年に「Best Foreign Company」に選定する。ラトマンスキー自身は、『明るい小川』によって、ナショナル・ダンス・アワードを受賞した。 ボリショイで芸術監督を務めた後、ニューヨーク・シティ・バレエ団との間でレジデント・コレオグラファー就任の交渉を行うが合意に至らず、2008年にアメリカン・バレエ・シアターのファースト・アーティスト・イン・レジデンスに就任する。ラトマンスキーがNYCBのために制作したバレエ作品に『ロシアの季節』及び『コンチェルトDSCH(英語版)』、ABTのための作品に『ドニエプル川の岸辺で(英語版)』及び『七つのソナタ』がある。 2011年、プロコフィエフの『ロメオとジュリエット』を振り付け、トロントでカナダ国立バレエ団(英語版)によって世界初演が行われた。そのロンドン公演では、ニューヨーク・タイムズの評論家アラステア・マコーレーから「今日クラシック・バレエを専門とする中でも最も才能に恵まれた振付家である」と賛辞を受けた。 2014年、セルゲイエフ・コレクション(英語版)からマリウス・プティパによる最終的な再現版を復刻・再振付して『パキータ』を制作し、キャリアの新境地を開拓する。この復刻版の世界初演は、2014年12月にミュンヘンでバイエルン国立バレエによって行われた。2015年3月、アメリカン・バレエ・シアターのために再度プティパ作品の復刻に取り組み、オレンジ郡で『眠れる森の美女』の世界初演が行われ、後にスカラ座でも上演された。その後、プティパ/イワノフ版の1895年に上演された『白鳥の湖』の復刻を手がけ、2016年2月にチューリッヒで世界初演が行われた。
※この「振付及び運営上のキャリア」の解説は、「アレクセイ・ラトマンスキー」の解説の一部です。
「振付及び運営上のキャリア」を含む「アレクセイ・ラトマンスキー」の記事については、「アレクセイ・ラトマンスキー」の概要を参照ください。
- 振付及び運営上のキャリアのページへのリンク