戦後民族主義の四段階
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 21:29 UTC 版)
〈菊と刀〉をまるごと包括する文化を連続させうる「共同体原理」は戦後解体されてしまったものの、「情動的要素」を含む「民族主義」は、戦後のあらゆる局面に現われた。第一には、占領下の一時的な革命空想や、吉田内閣における平和憲法を逆手にとった政策の成功にも民族主義が潜在し、第二には、東京オリンピックにおける民族主義的ピーク、第三には、エンタープライズ事件を契機に、支柱をなくした「国民の自主防衛意識」が、反政府と反米とベトナム戦争反対と結びつき共産主義に利用された。よって共産主義(左)にもファシズム(右)にも利用されやすい「民族主義のみ」を「国家」に代るものとする危険性は、これからも内包されている。
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