成長ホルモン分泌不全性低身長症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 00:56 UTC 版)
「小人症」の記事における「成長ホルモン分泌不全性低身長症」の解説
下垂体前葉ホルモンである成長ホルモンは、小児期の成長(発達にも関与するという説あり)に関与しており、成長ホルモンの欠乏により低身長を引き起こすことがある。 成長ホルモン分泌刺激試験により成長ホルモン分泌低下を認めた場合に診断される。 原因としては、骨盤位分娩や交通外傷による下垂体茎の断裂によるもの、頭蓋咽頭腫、ジャーミノーマなどの腫瘍による障害による場合が多く、Pit-1遺伝子異常など遺伝性の成長ホルモン分泌欠損症はごくまれな疾患である。 国内で上記疾患と診断され治療を受けている児の多くは、成長ホルモン分泌刺激試験により1種類以上で成長ホルモンが6ng/ml以上分泌を認める、特発性低身長症の児を多く含んでいる。この場合、成長ホルモンの薬理作用による成長促進作用により低身長の改善を目的に治療されることが多い。成長ホルモン補充療法により、身長改善のほかにも精神症状・血管合併症の改善など各種のメリットがある。 通常、-2.0SDに達するまで成長ホルモン療法が行われる。治療の予後は治療がほとんど効かなかったり、140cm - 150cm代までは伸びる、普通の身長まで伸びる等、身長の伸びに加えて声の高さや声変わり、毛の生え具合や生理など治療の時期や(遺伝を含む)個人差で様々な部分で差がでる事が多い。また、無治療や治療しても伸びなかったりした場合などは成長以外のホルモンも乱れやすいため、肌荒れや疲労感など様々な症状が出る事が多い。 今は家で出来るホルモン注射が存在しており、肌荒れや疲労に悩む患者が使用している。
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