徳島市津田地区
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徳島市津田地区では、金長と敵対した六右衛門がシンボルとされている。伝説上では恩返しをするなど義理堅いとされる金長に対し、六右衛門は映画『阿波狸合戦』の影響もあって悪役に仕立て上げられており、このことに不満を抱く津田地区民も少なくない。また金長側の小松島市でも、かつては六右衛門を悪いタヌキとするイメージが強かったものの、戦後の平和な時代には人々の考えが変化したこともあり、金長の師匠として六右衛門を評価する声もある。 前述の金長まんじゅうに対し、津田西町の和菓子屋である吉本湖月堂では「六右ヱ門饅頭」が発売されており、同店の看板商品となっている。伝説上で敵対関係となった金長と六右衛門とは異なり、六右ヱ門饅頭の発案者である吉本湖月堂創業者・吉本利明( - 1982年)と金長まんじゅうの発案者であるハレルヤ製菓の創業者・岡武男( - 1996年)は、同業者として旧知の仲である。岡は金長まんじゅうの売り出しに際し、当時すでに六右ヱ門饅頭を売り出していた吉本のもとを訪ね、意見交換を行なっていたという。 1995年(平成7年)より津田地区社会福祉協議会考案によるまちおこしイベント「六右衛門まつり」が開催されており、出店、子供太鼓、阿波踊り、県指定無形民俗文化財「津田の盆踊り」などで好評を博している。 2014年(平成26年)に開催された第20回六右衛門まつりでは、小松島商工会議所の協力のもとに「六右衛門狸・金長狸の交流宣言」が表明され、六右衛門の着ぐるみが登場、前述のこまポンと握手をかわし、江戸時代から対立していたタヌキ同士が170年ぶりに和解を果たしたと報じられた。
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