ご自愛ください
別表記:御自愛下さい、ご自愛下さい
「ご自愛ください」とは、自分の身体を大切にしてください・自分自身のことを大事にしてくださいという意味を込めて相手の健康や体調を気遣う気持ちを伝えることを意味する表現。 手紙や電子メールの結びの挨拶として、あるいは口頭表現としてもよく用いられる。
「ご自愛ください」の基本的な意味
「ご自愛ください」の「自愛」とは、字面通り「自分を愛すること」「自分自身を大切すること」「自らの心身をケアすること」を意味する語である。「ご自愛ください」は、基本的には「健康には十分に気をつけてください」「体調を崩されませんように」「自分の体を粗末に扱ってはいけませんよ」といった意味合いを込めて用いられる。
「ご自愛ください」の例文・使い方
「ご自愛ください」という言い方は、体調を気遣う意味で使われやすいが、心身両面を気遣う言い方として使える。
体を気遣う用法
たとえば季節の変わり目には、気温の急な変化などによって体調を崩しやすくなる。あるいは、人生の節目には生活環境が変わって体調を蔑ろにしがちになる。そのような状況を気遣う表現として「ご自愛ください」が用いられる場合は多い。心を気遣う用法
身体的健康だけでなく、精神的健康を気遣う意味でも使える。心身両面を気遣う用法
「体の健康」と「心の健康」を特に区別せず、心身両面を気遣う表現として「ご自愛ください」が意味を持つ使い方もできる。「自愛」 の対義語
「自愛」の対義語に位置づけられる言葉としては「自暴」や「自棄」が挙げられる。「自暴自棄(じぼうじき)」には「自重自愛(じちょうじあい)」が対比される。
「ご自愛ください」は目上の人にもそのまま使える
「ご自愛ください」の「ご~ください」という語形は尊敬表現である。つまり「ご自愛ください」という言い方は、目上の者に対してもそのまま使える。「ご自愛ください」よりも上位の(より丁寧な)表現は特にない。あえて丁寧さを増す表現を挙げるとすれば、「くれぐれも」「なにとぞ」「ご自愛ください-ませ」のように、前後に文飾の要素を加えることで恭しさを増すことはできる。
友人や目下の人に「ご自愛ください」もメール等では違和感なく使える
「ご自愛ください」は尊敬表現のニュアンスがある。そのため、友人や同僚などの対等な関係あるいは目下の者などに対するくだけた会話の中では用いにくい。それまで相手にため口で喋っていた使っていた場合は「ご自愛ください」が浮いてしまう。手紙や電子メールなどの改まった文面の中では、友人や目下の相手に対して「ご自愛ください」という表現を使っても違和感は出にくい。
「ご自愛ください」の代わりに使える表現としては、たとえば「健康にはくれぐれも気をつけて」「体調を崩さないように」といった言い方が使える。要は「自愛」という雅な語彙を敢えて選ばずに普段の表現を用いて相手を気遣う気持ちを表現すればよい。
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