役職としての普請
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/17 09:32 UTC 版)
室町幕府、江戸幕府などで、築城などの役務・役職名として普請も用いられた。これは本来の用法である自らの意思に基づく社会参加とは意をことにするものであるが、幕府による景気対策や生活困窮者の救済措置である側面を持つ。ちなみに幕府による、棒手売(街商や物売りのこと)の鑑札の発行も弱者優先であり生活困窮者の救済の政策であった。 勘定奉行(かんじょうぶぎょう) - 税の徴収や訴訟を扱う公事方に対し、「勝手方」という部署が河川の橋梁などの普請を取り仕切っていた。 用水奉行(ようすいぶぎょう) - 河川やそれに架かる橋、洪水、水田や用水路に係わる普請を行った。地域によっては普請奉行が兼ねたり含まれたりする場合もある。 下三奉行作事奉行(さくじぶぎょう) - 幕府管轄の建築物の造営や修理をした。作事が建築を表す言葉である事が解る。 普請奉行(ふしんぶぎょう) - 城下や城の石垣や堀、土木や建築物の地縄張りや基礎工事および上水道の管理。 小普請奉行(こぶしぶぎょう) - 城やそれに付随する建物の修理、営繕。小普請支配(こぶしんしはい) - 小普請をする際に収入が少なく役職の無い御家人や旗本を救済する意味も兼ねて臨時雇用しその采配をする役職。小普請役 - 上記の小普請に就いた御家人や旗本のこと。
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