形態と建物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 06:20 UTC 版)
日本の民営ユースホステルでは、建物全体が専らユースホステルとして使用されている施設だけでなく、旅館・ホテルの経営者が館内の一部を利用して兼営で営業する施設、寺院の住職等が寺院内部で宿坊等を利用して開設した施設もある。日本では木造建築の施設が多いが、鉄骨・鉄筋コンクリートの建物による施設もある。鉄骨・鉄筋コンクリートの建物の施設は、日本に限らず世界的に見て、都市部の施設に多い。 日本では、ペンション・旅館との兼業でなくユースホステル専用ながら、ペンション風や和式旅館風の建物による施設もある。そのようなユースホステルは1990年代以降、増加傾向にある。 建物が歴史的・文化的に価値のあるものなどユニークなものとして、海外では先述の通りのほか、元刑務所の建物による施設がある。日本国内でユニークな建物の施設といえば、かつては宿場町の古い町家を利用したものや合掌造りの民家を利用したものがあったが、現在日本でユニークな建物の施設は、農村・山村の古い民家を利用したもの、鰊番屋を利用したもの、廃校を利用したものが挙げられる。 日本では、1980年代以前に開設された施設では宿泊人員が数十人や100人前後かそれ以上の大規模な施設が多かったが、1990年代以降に開設された施設では宿泊人員が十数人から20人程度の小規模な施設が多い。この要因には、ユースホステル会員数の減少などユースホステルの需要が低下しており、大規模にする必要性が薄くなったこと、近年ではホステラーがユースホステルに家庭的な雰囲気を求める考えが強くなった事や設置者・管理者にとっても小規模な施設であれば建物・設備の維持・管理が容易になることが挙げられる。 以前にユースホステルとして営業していた宿泊施設の経営者が、JYHとの契約終了後、同一の建物で民宿またはペンションを営業している場合もあれば、民宿として営業していた宿泊施設がJYHとの契約で、全面的にユースホステルとしての営業に変わる場合もある。
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