広島県外のカープファンの増加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:46 UTC 版)
「広島東洋カープ」の記事における「広島県外のカープファンの増加」の解説
広島県外のカープファンは、元々その多くが広島県出身者ないしその近親者であるが、特に北海道にある北広島市は広島県人が開拓した街でもあるので、その流れで旧来からカープファンが多く見られる(ただ、現在は地元球団である日本ハムを応援する人も増えている)。他にも、広島とは縁はなくとも周りのカープファンに影響されカープファンとなった久米宏などの例もあり、2021年では人気は全国区となっているとされる。 1993年に球界はフリーエージェント、ドラフトでの逆指名の両制度を導入し、選手が所属先を選べるようになったことで、資金力に欠ける広島は主力の流出や有力新人の獲得で苦しみ、長期低迷したが、2013年には16年ぶりにAクラス入りしたことで、風向きが変わった。巨人や阪神、ソフトバンクのように補強に頼らず、若い生え抜き選手を地道に育成してクライマックスシリーズに初進出したことが世間の共感を呼んだ。松田元オーナーは「若い選手を育て、強いチームに勝つという球団の考えに賛同してくれているのでは」と分析した。 カープ私設応援団「緋鯉会」によると、関東地方のカープファンが増え始めたのは2003年頃からという。2013年時でファンクラブ会員1万5千人のうち、約2割が関東在住者だったといわれ、ファン向けフリーペーパーは、都内の飲食店に配布されるとすぐに無くなるといわれた。全国的にファンが増えたのは突然ではなく、大都市圏を中心にカープファンが増加したことで、東京ドームでの巨人戦は勿論のこと、2011年頃からの神宮球場でのヤクルト戦を中心に、関東のカープファンの作る列は少しずつ長くなっていった。ヤクルト球団によると「神宮球場の広島戦の観客動員数はこの5年で三塁側を中心に倍近くまでふくれあがった」という。また、同球団営業部の黒石誠治課長は、広島戦が巨人戦、阪神戦に代わるドル箱になったとした上で「赤いユニホームばかりで(神宮球場が広島の)本拠地みたいな雰囲気になる」と驚いている。 2013年、阪神とのクライマックスシリーズにおいては甲子園球場のレフトスタンドから三塁アルプス席のほとんどが赤で埋め尽くされた。多くの阪神ファンが「こんな甲子園は見たことがない」と語った。本拠地・マツダスタジアムの平均観客数が増え始めたのは2014年のため、広島県外から先にカープファンが増えたと考えられる。カープファンの増加は2009年のアメリカのボールパークを意識したマツダスタジアムの開場や、2014年黒田博樹の復帰なども要因として挙げられる。 このように、広島とは縁もゆかりも無いカープファンが、地域、世代を超えてカープを応援するようになったことで、近年においては年々注目度を増している。
※この「広島県外のカープファンの増加」の解説は、「広島東洋カープ」の解説の一部です。
「広島県外のカープファンの増加」を含む「広島東洋カープ」の記事については、「広島東洋カープ」の概要を参照ください。
- 広島県外のカープファンの増加のページへのリンク